なぜ、この仕事を始めようと思ったのか?

私は、小学校に上がる前に、父親が腎臓病によって、腎臓を一つ切除したという出来事がありました。そのため、父は体調の維持などのために、病院通いを毎月行っていたと思います。家の中では、父親の体調や、薬、病院内でのことなどの会話が多かったと思います。

最終的には、腎臓が一つなくなってもそのあと、45年間以上を生きたのは、当時の病院と、先生たち、周りの方のおかげだったと思っています。今でも心より感謝しています。

一方で私自身も、20代前半から毎年冬になると、のどの痛み、微熱、悪寒などに悩まされていました。当時、原因不明で、毎年冬が来るのが怖いくらいでした。ある時は意を決して、いつまで経っても治らない喉の痛みと微熱で、大学病院に行きました。すると、「風邪で大学病院に来てはいけない」とひどく叱られた記憶があります。

毎年、そうだったので、諦めかけていた時です。近所に、内科がなかったので、仕方なく、耳鼻咽喉科に行くことになりました。時期は11月ごろで、ひどく混雑している耳鼻科でした、それから、溶連菌のテストをすることになり、ようやく溶連菌の感染が判明しました。喉の痛みが発生してから、約20年が経っていました。その耳鼻科専門医の先生が言うには、小さいときに、扁桃腺を切っている部位に、溶連菌が入り込んで、そこにとどまっているので除菌が難しかったのではないかということでした。2週間くらい溶連菌対策の抗生剤を飲んでもまだ、溶連菌の陰性にはならなかったのです。あとは、免疫力が落ちた時(体力が落ちた時)に微熱や、喉痛が出ているのと思うので、気を付けてくださいと言われました。

こんなことなら、最初から、耳鼻咽喉科に行けばよかったという気持ちが湧いてきました。最初に選択する診療科を間違えていたのではないか?という気持ちがどんどん大きくなってきました。一方で、原因と理由が分かったことで大きな安心感が出ました。ただ、時間と、要らぬ心配をしたことは確かです。どうすればこのようなことを防げたのか?もっと、気軽に病気に対して聞ける場所があればいいのではないかと漠然と感じていました。

また、最近ではこのようなこともありました。親戚の年配の女性(プライバシーに配慮して)が健康診断で重病の疑いが出ました。そこで、大学病院へ行くことになりました。その時点で、かなり体力も消耗していたと思います。とにかく、朝一番の受診ということで早朝5時前に起きて、大学病院に並び、診察を受けて、各種検査を受ける。検査結果を待って、再度受診する。それだけで、夕方6時くらいになっていたようです。それで次は、別の日に特別な検査があって、この病院ではすぐに出来ないので、約30キロ離れた病院に行って欲しいといわれて、行ってそこでまた待たされる。というようなことは、日本全国で日常茶飯事的に起きています。このような待ち時間は却って、患者本人の体力を奪っていくことではないか?ということです。そして、実際の受診時間は、ほんの数分ということはよくあります。多くの人が経験したことがある現実です。しかし、多分、一番重要なのは、医師が患者を診て、観察して、話し方、様子を観察することではないでしょうか?素人考えかもしれないですが、そこに一番時間を割くべきと感じます。

このような経験から、私が感じたのは、医療の仕組みの中で、似たような経験をされている方が多いのではないかということでした。たまたま、間違った診療科に行っても詳しい先生がいて助かることもあれば、まったく見当違いな診断をされることも多いと思います。それが、正しい方向から少し逸れただけなら、軌道修正できますが、東京から、札幌に行きたいのに、大阪方面や、長野方面に向かうなどの大きな方向性を間違えたら私のように20年間近く喉の痛みが治らないということもあり得ます。これは、個人の時間・費用の損失に留まらず、国家全体の時間や費用の損失につながります。ましてや、社会保障費の増大は、差し迫った国家的課題です。

当社は設立以来、人材紹介業を営み、元来、私も医療には関心があったので、その中でも医師の人材紹介に特化してやってみようと考えたのがスタートです。普段、私たちが、病院で相対する医師の方は、白衣を着ていて、とても格式高い方が多いです。しかし、いざ、白衣を脱いで、日常の会話を行うときにする会話はカジュアルで、興味も関心も私たちとはそれほど変わりません。そんなときに、病気の中で関心があることを質問すると気軽に答えてくれる方がほとんどです。

当社では、そのような経験を基に、できるだけ、個人の方、企業の方に医師の方との接点を持ってもらうことができれば、多くの人が時間や費用を無駄にしなくて済むのでないかと思って事業を行っています。2024年にリリースした『セカンドオピニオンドクターズ』は、大学病院レベルの医師に直接アクセスができる国内でも希少な医療マッチングプラットフォームです。保険診療は、決められた医療機関でしかできませんが、膨大な知識を持つ先生方が少しでも臨床での知見を個人や、企業に提供し、日本の国が医療にかける無駄をなくし、小さくても、助け合っていることが実感できる国になることを心より祈っております。折しも、インバウンド観光が増えている日本ですが、海外の方がまた来たいと思える国になるといいと思いながら仕事をしています。そのためにも、日本中にいる先生方との幅広いネットワークの構築を今後も進めて行きたいと思っています。

Profile
富山県生まれ 明治大学卒業後、大手銀行勤務。米国オハイオ州ケースウエスターンリザーブ大学留学。2009年プレミアリサーチ株式会社設立。未経験から、医師の人材紹介業をスタートし、年間数百名以上の医師のキャリア相談を受ける。対象の提携医療機関は全国に1000ヶ所以上。2024年医師と患者さんを直接つなぐ『セカンドオピニオンドクターズ』を開発しローンチ。年間150名以上の新規医師会員が登録し、現在、増加中。趣味:野球観戦、ジムトレーニング、キャンプ(アウトドア)など。

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